Underworld (2003)
①クサさ ★★★☆☆
②高揚感 ★☆☆☆☆
③衝撃度 ★★★★☆
④演奏力 ★★★★☆
⑤構成力 ★★★★★
⑥ジャケ ★★★☆☆
⑦満足度 ★★★★☆
フランスのシンフォニックメタルバンド、Adagioの2ndです。前作はシンフォニックな面が前面に出ていましたが、今作はどちらかというとプログレッシブな雰囲気が強めに出ている感じです。8曲しかないながら1時間超えと大作主義的になってきていますが、飽きさせないのはシンフォニックなアレンジが上手いからですかね。
#1 Next Profundis★★★☆☆
いかにもなピアノから始まります。間奏もピアノが立ちますね。ギター・ピアノ・ベースのユニゾンがあったりハモリのギターがあったり速弾きピアノがあったり、盛り沢山です。そのぶん楽曲自体のメロディーは弱いかも。まぁ楽器演奏がメインだからいいのか。
#2 Introïtus / Solvet Saeclum in Favilla★★★★☆
荘厳なクワイアから始まります。インストパートが長いですが、4分前後のメロディーも悲愴感と高揚感が共存するなかなかの素敵な展開です。
#3 Chosen★★★☆☆
わりとわかりやすいスピードナンバーです。シンフォニックさよりもメタリックさが勝っており、間奏もキーボードとギターの速弾きが聞きどころ。
#4 From My Sleep... to Someone Else★★★☆☆
テクニカルなピアノから始まったと思ったらまさかのブラックメタル的シャウトからのオープニング。しかし中身はいつも通りなのでご安心を。本作の中では楽器隊よりメロディー重視な曲かな。
#5 Undeeworld★★★☆☆
本作最大の長尺曲(13分超) 。荘厳なストリングスとオーケストラアレンジが映画音楽のような気分を盛り立てます。その壮大なイントロは約5分。その後も地味めなメロとシンフォニックな間奏が続きますが、10分前後からキーボード音や、中東風のメロディーが顔を出してきます。ギターそろも異国情緒溢れてきます。なかなかの聴き応えですが、やや飽きるかな。
#6 Promises★★★★☆
珍しいバラードナンバーです。なかなかの盛り上がりです。悲愴感というより哀愁が漂い、クサさがあります。ピアノとアコギが絡むのもいい感じですね。ギターソロも心の琴線を掻き立てます。
#7 The Mirror Stage★★☆☆☆
プログレッシブなイントロから始まる曲です。全体にダークな曲調で、短いながらもリズム感が狂わされる独特のリズムがあります。この曲にハモンドオルガンの音は合わない気がするのですが、いかがでしょうかね。ギターソロはクサいです。
#8 Niflheim★★★☆☆
前作で短いデモ版が収録されていた曲です。格段に音がよくなっていますね。ギターの音がチープでしたからね。2分半頃から少し中東的なギターが入ると思うと、うらではキーボードが踊りだします。3分半頃からはクワイアも加わり、いよいよダークな雰囲気に。4分半頃からはリズムがプログレッシブになってきて、キーボードが激しく奏でられます。キーボードとベースのユニゾンもいいですね。ただ、シンフォな雰囲気だけで(メタル要素薄めで)ここまで長いとちょっとダレるかな。しかし最後にこれだけ長尺のインストを持ってくるとはなかなか挑戦的。