メタルもいろいろあるけれど

メタルを中心とする音楽に関して書くブログです。

Omni (2018)


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①クサさ ★★★☆☆

②高揚感 ★★★★☆

③衝撃度 ★★★★☆

④演奏力 ★★★★★

⑤構成力 ★★★★☆

⑥ジャケ ★★☆☆☆

⑦満足度 ★★★★★

 

前作が煮えきらない出来だっただけに不安でしたが、なかなか良い出来です。全体的に名作Temple If Shadows を志向している雰囲気が漂っていてそれに追いつかないのが辛いところですが、全体に高揚感が増し、前作よりANGRAらしいという点、ファビオのヴォーカルが合う曲が増えてきてかつファビオヴォーカル曲の割合が増えたという点で安定感があります。

 

#1★★★★☆Light of Transcendence

わかりやすく、狙ったそのまんまなスピードメタルチューンです。Bメロかと思ったらサビだった、という感じはあるし、サビのあとの展開がもろSpread Your Fireを想起させたり中盤のクラシカルゾーンがいかにもだったりと色々な考えはありますが、純粋にかっこいい曲です。

 

 #2★★★☆☆Travellers Of Time

前の曲がクラシック寄りだと思ったら今度はトライバルな雰囲気で攻めてきます。サビは意外と明るくなります。最初この曲が公開されたときは不安でしたが、この流れで来るならアリ。間奏の超絶ギターソロからCメロ、という流れはもはや鉄板。

 

 #3★★★★☆Black Widow's Web

強烈なグロウルがこれまでにない雰囲気を醸し出しています。サビは勇壮で聴いていて力が湧いてきます。

 

 #4★★★☆☆Insania

Aメロのドラムとベースが超絶技巧な曲です。後半の展開は劇的で、前半のクライマックスです。

 

 #6★★★★☆War Horns

Bメロかと思ったらサビだった第二弾。これもわかりやすい疾走ナンバーからの中盤からの転調というお得意パターンです。

 

#7★★★★★Caveman

複雑怪奇でトライバルなリズムから、原住民的な(失礼)コーラスに繋がり、いかにもメタルではない民族的な音から始まります。何よりそこから力強く前向きなサビにつながるギャップが魅力です。この曲調ならファビオが一番合う気がしますね。

 

 #8★★★★☆Magic Mirror

宙に浮くような独特のBメロと、力強くファビオの声が合うサビが特徴的でクセになります。

 

 #10★★☆☆☆Omni -Silence Inside

怪しげな音から始まる複雑な音像です。ただサビがいかんせん琴線に触れない。全体に長いしややダレますね。

 

#11★★★☆☆Omni -Infinite Nothing

もろにTemple Of ShadowsのGate XIII的な映画音楽的な曲です。 本当に焼き直し的ですが、ここまでの壮大な曲を作れるのは彼らならでは。ただ一曲一曲の個性と曲の終わり方でGate XIIIに軍配が上がりますね。

 

#12★★★★☆Z.I.T.O

この程度の音域の曲でなぜ一音下げたのか、それだけ納得行きませんが、この曲についてはファビオの力強いヴォーカルがあっています。演奏の重厚感が増したのもあり、軽く原曲超えをしてきているのはさすが。曲構成自体はイントロに笛の音が加わったことを除けばほぼ完コピです。